Beranda / 恋愛 / 満天の星 / お見合い ③

Share

お見合い ③

Penulis: 紅城真琴
last update Terakhir Diperbarui: 2025-05-16 19:33:16

夜9時を回って私は帰宅した。

「おかえり」

「ただいま」

キッチンから顔を出した渚に声を掛けてから、私は寝室に向かった。

外出着から部屋着に着替えてお化粧も落とすと、フーっと息をつく。

あー、生きかえる。

やっぱり、家が一番落ち着く。

「樹里亜、ビール飲むだろ?」

「うん。いただく」

極端にアルコールに弱い私だけど、お酒は嫌いじゃない。

もちろん、数々の失敗談を持つ身としては外では飲まないことにしているが、家にいるときは渚と一緒に飲むことが多い。

少しお酒の回った感じがたまらなく好きなのだ。

「今日、お見合いだったんだろ?」

つまみに用意された枝豆に手を伸ばしながら、渚が何か言いたそう。

「うん。高校の先生で、いい人だったよ」

「そうか」

自分のお見合い話をしているなんて、変な気分だ。

「いい人すぎて、一緒に住んでいる人がいるって言ってしまったわ」

「えっ、相手は何て?」

珍しく、渚が身を乗り出してきた。

「大丈夫、渚のことは言ってないよ。ただ、同棲しているんですって話しただけ」

「そうじゃないよ。同棲してる男がいるのにお見合いに来た樹里亜に対して、相手はどんな反応だったんだ?」

こんなに焦った渚を見るのは珍しい。

「友達として、また食事に行きましょうって言われただけ。その代わり黙っていますからってね」

「なんか、下心があるんじゃないのか?」

「そうかなあ?」

そんな人には見えなかった。

「ちゃんと断ったほうがいいぞ」

不機嫌そうに言いビールを流し込む渚を見て、私は黙り込んだ。

このお見合いを断ったら色々と詮索されて、いつかは渚とのことがバレそうな気がする。

そんなことになったら、一緒に暮らせなくなる。

それは、嫌だ。

その辺のことを、渚はどう考えているんだろうか?

1人悶々と考えながら、私はビールを開けた。

缶ビールを一本飲んだだけなのに動けなくなった私

Lanjutkan membaca buku ini secara gratis
Pindai kode untuk mengunduh Aplikasi
Bab Terkunci

Bab terbaru

  • 満天の星   母との時間 ②

    呼び出されたのは5台が絡む大きな事故で、運ばれてきたのは重傷者と軽傷者合わせて9名。全員の診察と処置を終え、重傷者を病棟に上げ終えたときにはすでに夕方になっていた。「樹里先生。ここはいいから、病棟に行きなさい」やっと一息ついたのを見て、部長が言ってくれた。「母の容態は?」仕事中は忙しくて気にかけられなかった。もちろん、何かあれば教えてもらえると思ったから仕事に集中していたのだが。「大丈夫。念のために、経過観察入院になった。詳しいことは病棟で聞きなさい」部長の表情も穏やかだから、どうやら重症ではなさそう。「ここはいいから、行きなさい」「ありがとうございます」先輩ドクター達も言ってくれて、私は勤務を早めに切り上げ病棟に向かった。「母さん」ノックもせずに病室のドアを開けた。駆け寄って、とにかく顔を見たい。じゃないと、安心できなかった。「樹里亜、心配しなくても大丈夫だから」母さんはベットで体を起こしていた。はあー。本当だ、元気そう。「よかった」心底ホッとした。もし母さんに何かあれば、私は一生後悔したと思う。そのくらい心配だった。「樹里亜、来たのか?」そのタイミングで、大樹が病室に入ってきた。「遅くなってごめん」「仕事だ。気にするな」「うん、ありがとう。それで、容体はどうなの?」「少し貧血が進んでいるけれど、心配はないだろう。まあ、検査も兼ねて2,3日休んで帰ると良いよ。今夜は救急病棟に泊まって、明日から血液内科で検査をしよう」「わかったわ」今日の血液検査の結果を見せてもらったけれど、緊急入院するほど悪くはない。きっと疲れが出て、目眩がしたのね。色々心労も多いはずだから・・・「失礼します」声とともにドアが開き、渚が病室に入ってきた。「今夜の救急病棟担当の高橋で

  • 満天の星   母との時間 ①

    「で、お見合いはどうだったの?」いきなり呼び出された病院の社員食堂で、久しぶりに会った母に聞かれた。「うん、とってもいい人だったわ」「付き合ってるの?」「時々食事に行ってる」「そう」なんだか不思議そうな顔で、母が見ている。この曖昧な感じはなかなか理解できないと思うけれど、これも山口さんと相談してわざとやっていること。断われば外野がうるさいし、付き合っても結婚を急かされるだろうし、他に方法がなかった。「おばさんは話を進める気でいるみたいだけど、大丈夫なの?」「もう少し会ってみてからお返事をします」「その気があるのね?」ウッ、さすが母さん。私がお見合い結婚する気がないのが分かってるみたい。「・・・ごめんなさい」「樹里亜?」ポツリと漏らした言葉に、母がランチの手を止めた。やはり、このまま黙っておくことはできない。「私、好きな人がいるの。だから今すぐの結婚は考えられない」ずっと言いたかったことが、やっと言えた。「お見合いのお相手には?」「もちろん言ったわ。でも、山口さんはそれでもいいから友達として食事に行きましょうって」「まあ」母が驚いている。「山口さんが何を考えてそう言ったのかは分からないけれど、よくないと思うわ」「母さん・・・」私だって、褒められたことをしていると思ってはいない。「それで、あなたの好きな人には会わせてはもらえないの?」なんだか探るような視線。「ごめんなさい」私だって、出来ることなら会ってもらいたい。「私の彼よ」って渚を紹介できたらどんなに良いだろうけれど、ダメなのだ。「会わせられないなら黙っていなさい。大樹やお父さんに知れたら大騒ぎになるから」確かに、目に見えるようだ。「ごめんなさい」「謝ってばっかりね」ブブブ ブブブ私がうなだれたタイミングで、PHSが

  • 満天の星   意外なライバル ②

    「では、よろしくお願いします」「ありがとうございました。気をつけてお帰りください」患者の引継ぎを終えた私たちは、転院先のスタッフに挨拶をして病院を後にした。フライトナースの桃子さんはすごく優秀で私が言葉にする前から準備をしてくれるから、今回の搬送もとても順調だった。仕事に対する厳しさと女子特有の慣れあう感じがないことから孤立することも多いけれど、間違いなく仕事はできる。本当に、フライトナースの鏡だ。タクシーで最寄り駅に向かい駅のコンビニで夕食を買い込んで、私と桃子さんは列車に乗り込んだ。「病院に着くのは9時前になりそうですね」なぜだろう、桃子さんが時計を気にしている。そう言えば、引き継ぎに少し時間がかかってしまったから、予定よりも少し遅れ気味だ。「もしかして、この後に予定がありますか?」桃子さんはあまり自分の事を話さないから聞いたらまずいのかななんて思ったりもしたけれど、つい口にてしまった。しかし、とても意外な返事が返ってきた。「今日は子供の誕生日なんです」「ええっ。お子さんがいるんですか?」思わず声が大きくなった。「はい、娘が1人。今日で9歳になります」「きゅ、9歳?」又々、声を上げた。「先生、驚きすぎです」にこやかに笑いながら突っ込みを入れられるが、私は本当に驚いた。それに、桃子さんってこんなに笑う人だっけ?私のイメージではいつも1人でいて、キャアキャア言ってる女子達を冷めた目で見ているイメージなんだけど。「桃子さんて、おいくつですか?」ゴホッ。突然年を聞かれて、コーヒーを飲んでいた桃子さんがむせた。「ごめんなさい。驚かせましたね」「いえ、大丈夫です。私は、26歳です」へえ、同い年かぁ。随分大人っぽく見えるけれど。ちょっ、ちょっと待って。26歳で、子供が9歳って、「随分若いときのお子さんですか?」

  • 満天の星   意外なライバル ①

    お見合いの後、山口さんは時々食事に誘ってくれるようになった。お互いに忙しい為なかなか時間が合わないなか、2度ほど食事に行った。全く違う世界で働く山口さんの話は新鮮で面白かったけれど、なぜか私の心は晴れない。「樹里先生。今日はお財布を忘れないでくださいね」「わかってます。同じ間違いは2度しませんから」師長が面白そうにかける声に、私は照れながら返事をした。今日の私はヘリの担当で、依頼されたのは緊急搬送ではなくて転院の搬送。救急病棟の患者が心臓の難しい手術を受けることとなり、循環器専門の病院へヘリで転院するのだ。転院先の循環器センターは隣の県にあり、ヘリで40分ほどかかる。「竹浦先生。今日の予定確認をお願いします」準備をすすめるなか、フライトナースの桃子さんが声をかけできた。「はい。お願いします」搬送する患者は40代女性で、今は比較的状態が落ち着いている。2時に病院を出発し、2時40分には転院先に到着の予定。その後、引継ぎに1時間半程度かかるだろう。「向こうの病院を出るのは4時半頃になると思います。駅までの時間と特急で3時間かかることを考えると、病院に戻ってくるのは8時頃ですね」「わかりました。よろしくお願いします」ヘリ搬送とは、あくまでも患者を運ぶのが業務。タクシーではないのだから、引継ぎを終える私たちを待っていてくれる訳はなく、患者を降ろしたら帰ってしまう。結果、私たちはヘリなら40分の道を陸路で4時間近くかけて戻らなくてはならない。「少し待ってでも、連れて帰ってくれればいいのにね」「その時間に緊急搬送があったらどうするんですか?」冗談で言ったのに、真顔で答えられて、私は黙ってしまった。陸路で病院まで帰ってくるからには、当然着替えも財布も持っていかなくてはならない。以前、財布が入ったカバンごと忘れていき見ず知らずの人にお金を借りて帰ってきた前科が私にはある。今日も気をつけないといけないな。

  • 満天の星   お見合い ③

    夜9時を回って私は帰宅した。「おかえり」「ただいま」キッチンから顔を出した渚に声を掛けてから、私は寝室に向かった。外出着から部屋着に着替えてお化粧も落とすと、フーっと息をつく。あー、生きかえる。やっぱり、家が一番落ち着く。「樹里亜、ビール飲むだろ?」「うん。いただく」極端にアルコールに弱い私だけど、お酒は嫌いじゃない。もちろん、数々の失敗談を持つ身としては外では飲まないことにしているが、家にいるときは渚と一緒に飲むことが多い。少しお酒の回った感じがたまらなく好きなのだ。「今日、お見合いだったんだろ?」つまみに用意された枝豆に手を伸ばしながら、渚が何か言いたそう。「うん。高校の先生で、いい人だったよ」「そうか」自分のお見合い話をしているなんて、変な気分だ。「いい人すぎて、一緒に住んでいる人がいるって言ってしまったわ」「えっ、相手は何て?」珍しく、渚が身を乗り出してきた。「大丈夫、渚のことは言ってないよ。ただ、同棲しているんですって話しただけ」「そうじゃないよ。同棲してる男がいるのにお見合いに来た樹里亜に対して、相手はどんな反応だったんだ?」こんなに焦った渚を見るのは珍しい。「友達として、また食事に行きましょうって言われただけ。その代わり黙っていますからってね」「なんか、下心があるんじゃないのか?」「そうかなあ?」そんな人には見えなかった。「ちゃんと断ったほうがいいぞ」不機嫌そうに言いビールを流し込む渚を見て、私は黙り込んだ。このお見合いを断ったら色々と詮索されて、いつかは渚とのことがバレそうな気がする。そんなことになったら、一緒に暮らせなくなる。それは、嫌だ。その辺のことを、渚はどう考えているんだろうか?1人悶々と考えながら、私はビールを開けた。缶ビールを一本飲んだだけなのに動けなくなった私

  • 満天の星   お見合い ②

    その後、デパートを覗いたり公園を歩いたりとブラブラして過ごした。山口さんとの時間は気負いがなく、自然体でいられた。「樹里亜さんは結婚を考えるような男性はいないんですか?」「え?」公園のベンチに座りながら、お見合いの席には似合わないことを聞かれ驚いた。「彼氏とか、いないんですか?」さらに聞かれて、「あの、今日ってお見合いなんですよね?」そう、聞き返してしまう。「まあ。そうですね。でも、お見合い結婚なんてする気がありますか?」「いえ。それは・・・」私は言葉に詰まった。一体山口さんは何を考えているんだろう。どんなつもりで、今日ここに来たんだろう。私にはさっぱり分からない。「僕は知り合いに勧められてここに来ました。いい加減な気持ちではありませんが、まだ具体的に結婚を考えてはいません。樹里亜さんはどうですか?」「私も、叔母に勧められてきました」そこまで言って言葉を止めた。正直、山口さんを信じていいのかはわからないが、どうしても嘘をつきたくなかった。「私には結婚を考えられるような男性はいませんが、好きな人はいます。ですから、お見合いは最初からお断りするつもりで来ました。ごめんなさい」私は立ち上がり、山口さんに向けて深々と頭を下げた。「いいんですよ。なんとなくわかっていましたから」「本当にごめんなさい」ひたすら頭を下げることしかできない。「樹里亜さん、おなかがすきませんか?」「え、ええ」この状況で食事なんてと思ったが、山口さんの優しい笑顔につられ私は小さくうなずいた。「どこか行きたい店はありますか?」「いいえ」「じゃあ、僕に任せてもらっていいですか?」「はい」そうして連れて来られたのは、裏通りにあるお寿司屋さん。決して大きな店ではないけれど、歴史のありそうな店構え。山口さんはためらうことなく、店ののれん

  • 満天の星   お見合い ①

    7月のある日、私はホテルのロビーにいた。普段は着ないようなワンピースを着てハイヒールなんて履いて、馬子にも衣装というか、おかげで私も少しは大人の女性っぽく見えるかな。今日は、おばさんに押し切られたお見合いの日。何度か断るチャンスはあったけれど、結局今日を迎えてしまった。「お待たせしました」約束の時間よりかなり早く来てしまった私は、オレンジジュースを注文していた。かわいらしい曲線のグラスに黄色の液体が入り、カランカランと氷が音を立てる。一口、二口と喉を通しながら、私はなんでここに来てしまったんだろうと後悔に浸った。5分ほどして、スーツ姿の男性が声をかけた。「失礼ですが、竹浦樹里亜さんですか?」「は、はい。そうです」「僕、山口海人(ヤマグチ カイト)です」さわやかに笑い、男性は向かいの席に腰かける。「始めまして」私もペコリと頭を下げたのだが、山口さんはじーっと私を見ていた。「何か?」「いえ、伺っていた通り奇麗な方だなあと思って」流石に真顔で言われると恥ずかしい。「ありがとうございます。たとえお世辞でも、うれしいです」ただ、ありがとうございますと言えばいいものを、ここで余計な一言を言ってしまうのが私の悪いところだ。しかし、山口さんは愉快そうに笑っていた。その後、私たちは簡単な自己紹介をした。山口海人さんは28歳の高校教師で、理科を教えているらしい。いかにも優しそうで、穏やかな印象だ。2人兄弟の次男で、今も実家暮らしらしい。「樹里亜さんは一人暮らしですか?」「はい。職場から駅二つ離れたマンションに暮らしています」「へー、さすが」大体この後、「お医者さんはお金持ちなんですね」と続く。どこの飲み会に行っても、必ず言われる言葉だ「理解のあるご両親ですね」「はあ?」思わず聞き返してしまった。「こんなに近くに住んでいて、そ

  • 満天の星   渚️×樹里亜️×大樹 ③

    「樹里亜」その日の夕方、私のミスに付き合う形で夜勤帯まで残ることになった大樹が更衣室の入り口で待っていた。「どうしたの?」 「お前、大丈夫?」 じっと、顔を覗かれる。「大丈夫よ」 「無理するな」がっしりと肩を抱かれ、病院通路を歩き出した。「ちょ、ちょっと、見られてるから」ただでさえ大樹といると目立つのに、さっきから行き交う人たちの視線が痛い。「いいじゃないか、こんな時は兄貴に甘えてろ」 「大樹?」 「送ってやる。車は置いて帰れ」この時になって、大樹が私を気遣ってくれていることに気づいた。 きっと今日のことで落ち込んでいるだろう私を励まそうとしてくれているんだ。 であるならば素直に甘えさせてもらおう。途中、私のリクエストで回転寿司を食べ、マンションまで送ってもらった。「ありがとう」 「うん。明日、迎えに来ようか?」 「うんん。大丈夫。電車で行くから」 「そうか」大樹はのそれ以上何も言わずに帰っていった。 本当に、本当にいい兄さんだ。***マンションに帰ると、渚が起きていた。「ただいま」 「お帰り」その先の会話が続かない。 原因は今日の患者のことと分かっているが、お互い何も言わない。 私たちは暮らし始めてからいくつかの約束をした。 その一つが、仕事を家に持ち込まないこと。 病院で何があっても、家では口にしない。 それが、同業者同士の同棲を長続きさせるコツだと信じている。「食事は?」 「大樹とすませて来た」 「ふーん」 渚はなんだか不機嫌そう。「お兄さん、ずいぶん遅くまで残っていたんだな」 「うん。私を心配してくれていたのよ」 「心配ねえ」フフ。 思わず笑ってしまった。「なんだよ」 「何でもない」渚が大樹のことをお兄

  • 満天の星   渚️×樹里亜️×大樹 ②

    日曜日の救急外来。 待合は診察を待つ患者さんやその家族であふれている。「すみません、後どの位待ちますか?」小さな子供を連れた女性が声をかけていて、受付職員がペコペコと頭を下げる。「竹浦先生。お願いします」 「はい」私にも処置室から声がかかった。 見ると、30代くらいのスーツ姿の男性が、ストレッチャーの上で苦しそうに胸を押さえている。 額には冷や汗で、苦渋の表情。「とにかく痛いんです。何とかしてください」患者の訴えでとりあえず痛み止めの注射をするが、原因は心臓かもしれない。「心電図と胸のレントゲンをお願いします」私は検査を急いだ。痛み止めが効いたのか、しばらくして患者は落ち着きを取り戻した。「ありがとうございます。楽になりました」 起き上がり、ストレッチャーを下りようとする男性。「待ってください。まだ横になっていてください」心電図からもレントゲンからも悪いものは見つかっていないが、あれだけの苦しみかたはきっと何かある。「まだ原因が分かっていません。また痛みが出ないとは限りませんから、今日は経過観察のために入院してください」 「ええっ。それは、困ります。今日は大事な商談なんです。行かないわけにはいきません」 男性は勝手に立ち上がった。「ダメですよ。戻ってください」 「とても大切な商談なんです。会社や社員の生活に関わるんです」どうやら男性も必死だ。 しかし、私も医者として止めない訳にはいかない。「もし途中で何かあっても責任がとれません」 「かまいません。自分の意志で行くんです。先生や病院にはご迷惑はかけませんから」 「いや、しかし・・・」しばらく押し問答が続いたけれど私は押し切られ、男性は帰って行った。昼休み、病棟から応援に降りて来た渚と救急に呼ばれていた大樹と私の3人で昼食をとった。 救急外来の職員休憩室だっ

Jelajahi dan baca novel bagus secara gratis
Akses gratis ke berbagai novel bagus di aplikasi GoodNovel. Unduh buku yang kamu suka dan baca di mana saja & kapan saja.
Baca buku gratis di Aplikasi
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status